CADCAM冠

CADCAM冠はここ最近よく耳にするのではないでしょうか?
保険でできる白い被せ物は非常に魅力があると思います。

ただ、どんな材料なのか?誰でも使えるのか?など、わからないことも様々あると思いますのでここではCADCAM冠について詳しく説明していきます。

CADCAM冠って何?

クラウンを歯に装着するイメージ

CADCAM冠とは、保険でできる白い被せ物です。従来は保険で行えるクラウンは銀歯のみでしたが、2014年から小臼歯(4,5番目の歯)が適応になり2022年現在様々な部位で使用することが可能になりました。

CADCAM冠はレジンでできたクラウンになります。材料のレジンは虫歯で詰めるプラスチックの樹脂などの材料と一緒ですがそれよりも硬い材料になっています。
今後材料の進化によりCADCAM冠の質も上がり、適応も増えていけば保険の治療の幅が更に増えていきます。しかし、今現在CADCAM冠は全てにおいて優れているわけではありません。

セラミック治療について

CADCAM冠は保険適応なの?

CADCAM冠適用部位についての画像

CADCAM冠は保険適応です。保険でできる白い被せ物は非常に患者様からも要望が多いです。
しかし保険のルールとして被せ物は、2年間は新しく作り変えることができません。そのため割れたりしてしまうと自費での治療になってしまいます。

CADCAM冠の適応は?

CADCAM冠の適応はどんどん増えています。
2014年最初の導入時は小臼歯(4,5番目の歯)だけでしたが今では第一大臼歯(6番目の歯)、前歯も適応です。しかし全ての人ができるわけではありません。

第二大臼歯(7番目の歯)が左右上下4本生えていてしっかりと噛み合わせに不安がなければ適応となっていて1本でも欠けていたら適応外です。保険ではクラウン・ブリッジ維持管理料(補管)と言われる2年ルールがあります。つまり割れたり壊れたりしたら作り直せないから割れたり壊れたりしないような状況で、負担のかかる6番目や前歯は適応ではないですよ!ということです。これがCADCAM冠の保険適応のカラクリです。

金属アレルギーの方に関してはしっかりとパッチテストを受け医者からの診断がくだされれば保険でできることにはなっていますが、こちらも保険の2年ルールは存在するため適応でもオススメしないケースはあります。

歯の模型と形を整えるための削る器具の写真

CADCAM冠
メリット・デメリット

メリット

  • 保険でできる
  • 白い被せ物
  • 金属アレルギーの心配がない
顎を手に置き、白い歯を見せながら微笑む女性の口元

デメリット

  • 欠けたり割れやすい
  • 2年の間に保険で作り直すことができない
  • 適応がある
割れた陶器のお皿

CADCAMってセラミック?

顎に手を置き考える男女の写真

今は保険のセラミックで治せるんでしょ?という質問をよく受けます。
セラミックは保険適応外です。おそらくCADCAM冠と勘違いされているのかと思いますがCADCAM冠はレジン(プラスチック)になります。セラミック治療が保険でできる時代はまだまだ来ないと思います。

セラミック治療について

CADCAM冠寿命は?

60歳から100歳までを矢印で伸ばし、老いていく人形を置いた画像

ジルコニアやセラミックなどに比べるとはるかに耐久性は弱いため寿命は長くありません。歯ぎしりや食いしばりなどが強い方は更に寿命が短くなります。
前述でも述べたように保険2年ルールがあるということは2年くらいが寿命だと思います。その寿命を延ばすためにはメインテナンスやナイトガードが必須になってきます。

セラミックの保証
について

CADCAM冠値段は?

PRICEの一文字ずつが書かれた期のブロック

CADCAM冠は保険の点数によってくるため小臼歯部とそれ以外では金額が異なってきます。

小臼歯部約7,000円
第一大臼歯、前歯部約9,000円
(3割負担)
セラミックの
治療費について

CADCAM冠ができる歯科医院、
できない歯科医院

はかりを見ながら顎に指を置き考える女性

保険診療だからと言って保険対応の全ての歯科医院で全ての保険診療ができるわけではありません。CADCAM冠に関しては国への届出が必要でありこの届出のないところではCADCAM冠の治療ができません。

また、提携している技工所にCADCAM冠を作成する機械がなければできないためCADCAM冠が全ての歯医者でできるわけではないのです。